もし、株式会社いろどりがフランチャイズ化を推進したら

 「株式会社いろどり」というと分かりにくいかもしれないが、おばあちゃん達が葉っぱビジネスで年収何百万も稼いでいるという話はテレビや雑誌、Webニュースなど、どこかで聞いたことがあるだろう。
 農水省なども成功事例として盛んに露出させているが、よくよくその成功までの道程を見てみると、成功事例ではあるが、だからと言って簡単にどこの自治体でもできるというレベルの内容ではない。
 「株式会社いろどり」の成功には、実に様々な条件が揃っている。まず、マスコミがとり上げるのは「おばあちゃん」「葉っぱ」「高収入」というニュースとしての価値を高め、見る人の興味を引く意外な組み合わせであるが、よくよく事例としての記録を見てみると、何十年か前に多くの企業が取り組んで成果を上げていたQCサークルと変わらない内容の説明がなされている。それを指導した人と指導に応えて実現した多くの人がいたことが政みうの重要な要因であり、他所からチョッと見学に来て見聞きしただけでは、どうこうできるレベルでないことはすぐ分かる。
 もう一つは、規模である。「株式会社いろどり」の事業規模で十分潤うだけの地域であるから、このビジネスが生きている。仮に「株式会社いろどり」の数十倍の収益でなければ支えられないような規模の自治体であったら….と考えると、ビジネスそのものの本質から変えていかないと難しいということになる。
 現在は海外にも販路を広げようとアプローチしているということであるが、「株式会社いろどり」を成功事例としてどんなにアピールしても第2、第3の「株式会社いろどり」が現れることは難しいだろう。
 まず、そのレベルと成功までのプロセスの大変さを知っただけで引いてしまう自治体がほとんどのはずである。「本当にそんなことが自分たちにもできるのだろうか?」という気持ちが先に出てしまう。
 そうであれば、お金をかけてPR資料を印刷するよりも、その資金をフランチャイズ化とマーケット開発のために使った方がはるかに有効だろう。
マーケットが広がれば、生産量を増やすことが必要になる。自社のノウハウをフランチャイズという形で他の地域に移植し、すべてを自社ブランドでまとめて販売するような形をとれば、「株式会社いろどり」の培ってきた知識・経験・技術・ノウハウを何倍にも拡大することができ、それによって潤うことができる自治体も増えることになる。
 最も重要なのが「コア技術」であることは確かだが、それを安定化させ、短期間のうちに拡大するためのマネジメントとシステムも同じくらい重要な意味を持つ。
 典型的なのがコンビニエンスストアだろう。コーヒー、ドーナッツ、…等々、話題に事欠かないが、もし1店舗しかない店舗の話であれば、社会的にも経済的にも影響力はないから、話だけで終わっている。重要なのはフランチャイズというシステムによって規模を確保したことである。
 そう考えると、葉っぱも黒マグロもウナギやウナギ味のナマズも、規模が小さいうちは話題にはなっても影響力は小さい。
 重要なことは、いかに短期間で「コア技術」を拡大し、事業ベースに乗せるのかである。
 地方創生、農業再生、日本再生、….いろいろと言われているが、IoTやサービス生産性革命など、いろいろなモノ・コトが短期間のうちに結びついて事業として効果を上げるには、先駆した企業のコア技術を安定したレベルで拡散することができるフランチャイズシステムが必ず必要になる。
 現状を見る限りでは、最も進んでいるのがセブン-イレブン・ジャパンであると考えられるから、現業のコンビニエンスストアというビジネスモデルの中からチェーントステム、フランチャイズシステムという枠組みだけを独立させ、様々な対象をその枠組みに当てはめることができれば、日本の農業も水産業も大きく変わるだろうし、廃校や空き家問題も発生案件ごとに各自治体が対処するようなことなく、全国ネットで処理できるように変わるはずである。
 

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