何でもマトリックス

 学校でも習うメンデレェフ(Mendeleev,Dmitri Ivanovich ロシア1834年~1907年)の周期律表は、思考を整理する上でとても重要なヒントを与えてくれる。
 当時はスペクトル分析や電気分解を通して約60種類の元素が分かっていた。メンデレェフは原子量の順に並べるとよく似た性質の元素が一定周期で現れることを発見し、1869年周期律表にまとめた。周期表に基づいて未知の元素ガリウム、スカンジウム、ゲルマニウムなど27個の新元素の存在を予言し、その後予言通りそれらの元素は発見されている。

 表頭(横軸)、表側(縦軸)に規則性、法則性を持たせてマトリックスを作成すると、マトリックスの中にすべての関連する要素を規則、法則に従ってモレなく整理することができる。
 例えば、経営の3要素である人、物、金、マネジメントサイクルplan、do、see、あるいは5W3H(what、why、when、where、who、how to、how much・many・long、how well)のマトリックスを作成すると、さまざまな物事をモレなく抽出することができる。
 表頭と表側に目的と手段、あるいは原因と結果とするマトリックスを作成すれば、我々の身近にあるあらゆる物事に対処する基本的な形を手に入れることができる。さらに5W3Hを加えれば、より具体的にモレをなくすことができるから、思考を整理したり、詳細な計画を作成したりする時にはとても便利である。
 何にでもマトリックスを作成し、活用する習慣をつければ、物事を早く、簡単に、しかも法則性にのっとってモレなくおさえることができる。
 何でもマトリックスである。

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