サービスの生産性が上がらない理由⁉

ギリギリでもらった年賀状に慌てて郵便局へ行って年賀状を数枚買おうとしたら、大行列に30分近く並ばされてしまった。
「ハガキ数枚買うのに30分」という状況には笑うしかなかったが、これが我が国のサービス業の生産性が上がらない理由と考えれば、講演や原稿のネタにはなる。
自販機さえ置いてくれれば数秒で済むことだが、郵便局のスタッフは、みな一生懸命で対応している。
仕事柄、状況を観察すると、①いろいろな手続きで来ている人が同じ窓口に混在している(なぜ分けないのだろうか?)、②自販機など機械に置き換えれば済む内容も結構あるが、全て人手に頼っている(???…)、③せめて手続きの所要時間を考えてエキスプレスカウンター(スーパーのレジだと買上点数3点以下など時間のかからない人に対応)を設ければ、ここに並んでいる人達の総待ち時間は大きく改善されるはずだが….など改善点は素人でもすぐに見えてくる。

こんなことを正月早々経験するとも思わなかったが、なかなか経験することもないことだろう。
10年ほど前のデータだが、全国の渋滞による経済的な損失を国土交通省が年間12兆円と試算している。
そう考えると、こんな行列の損失は全国で年間いったいいくらあるのだろうか?そのうちお役所関係(民営化も含む)が、どのくらいを占めているのだろうか?
阿部首相が「生産性運動60周年記念パーティー(主催;日本生産性本部)」の席上で「日本再興戦略の中で、経済成長の切り札としてサービス産業の生産性向上を位置づけた」とし、サービス生産性革命の必要性を訴えた、というのに、これではいつまで経ってもサービスの生産性向上は無理なのかもしれない。

「みんな一生懸命やっている」のに生産性が上がらないのは、経営者の脳力の問題。
「みんな一生懸命やっているんだから…」が言い訳になるのは、日本的勘違い。トンチンカンな正論は多くのモノ・コトを狂わせてしまう。
たくさん楽して、なおかつ生産性を革命的に高める知恵が求められている。
難しく考えなくても生産性は簡単に上がる。
問題は何でも難しくしてしまう人がいることである。

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