大学定員増で、ますます東京一極集中が進む

文部科学省は6月28日、「平成29年度からの私立大学等の収容定員の増加に係る学則変更予定一覧」を公表した。認可申請に伴う増減は、合計44大学で7,354人増。近畿大学920人、立教大学454人、東京理科大学325人、青山学院大学318人など、東京が2500人以上増加、2番目に多い大阪が1100人増。3番目が愛知というように三大都市圏に定員増が集中する。
東京一極集中が言われ、しかもそれがあたかも悪いことのように盛んに言われたこともあったが、一方では東京に人口が集まるような施策が盛んに行われている。特に若者を東京に集めるという点では、大学の定員増は非常に大きな施策と言ってよいだろう。
片方で地方から若者が東京に出ていってしまうのが問題だと言い、もう片方では若者が東京に出ていく、あるいは東京に出てこざるを得ない理由をつくる。
他にも、羽田の国際線増便、鉄道の延線や乗り入れ、道路の整備など、様々な形で交通アクセスの改善が行われているし、1棟当たり300~500世帯、中には800~1000世帯という超高層マンションの開発など、人が集まる環境が着々と整っている。
一方で地方の山、水源、自衛隊基地周辺の土地などが外国資本に変われるという安全上の問題も指摘されているが、明確な方向性は示されていない

ハッキリしていることは、2015年の国勢調査結果(2010年~2015年の5年間の1年平均)よりも住民基本台帳から見た2015年1年間の東京都の人口増加の方がはるかに増えていることである。
2010年~2015年の5年間で東京都35.6万人増(うち特別区32.7万人増)であったものが、2015年1年間で東京都11.8万人増(うち特別区10.3万人増)、5年間に換算すると東京都約60万人、特別区約50万人にもなる。まして2020年東京オリンピックに向けてさらに人口集中が進むと考えられるし、若い人達が多いIT系ベンチャー企業もその数を増している。そこへ大学の定員増まで加わればさらに人口集中は加速する。
地震などの災害を考えれば、人口集中に十分な対応ができるとは思わないが、非常事態がなければ、さらに多くの人が集中できるキャパシティ、インフラは持ち合わせている。
問題は、現在の過疎地域よりも、人口が中途半端に多い地方都市が急激な人口減少に対して、どう対処するか、できるかだろう。1000人が800人になるよりは、50万人が40万人、40万人が30万人、20万人が15万人になる衝撃の方がはるかに大きい。

 

 

 

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