アンサリングが「 問題に答えること 」であるのに対し、クエスチョニングは「 未知の状況に答えられる( アンサリング )ように問題という形につくり上げていくこと 」である。
アンサリングでは「 問題 」の出題時点で範囲、制約条件などが明らかになっており、限定した枠組みの中だけで物事を考えていけば良い。しかも、通常は問題の中に解くためのヒント・条件などが必ず入っている。
一方、問題をつくるには、自分で問題の範囲、制約条件などの枠組みを設定するところから始めなければならないから、「 下絵が描かれた塗り絵に色を塗る 」のと「 真っ白なキャンバスに絵を描く 」ほどの違いがある。
コンサルティングでは「 何が問題か分からないのが問題 」という企業に出会うことがある。何かおかしい、どうにかしなければならない、という状況認識はあっても、具体的に何が問題か分からないから手のつけようがない。
課題さえ与えてくれればどうにか取組むこともできるが、それがないからどうして良いか分からない。
「 出された問題、与えられた課題に対処すること 」しかやったことがなければ、ゼロからすべてを組み立てることは難しい。成績の良かった子がある時急に何もできなくなり、成績の悪かった子が生き生きとして何かに取り組むということが起こってくる。どこかで評価が180度逆転する。だからクエスチョニングのトレーニングは早ければ早い方が良い。
日本全国、老いも若きも「クエスチョニングのすすめ」である。
コメントを残す