日本人は「管理」が好きである。何にでも管理をつけようとする。売上管理、在庫管理、生産管理、販売管理、労務管理、…。ただし、やっている人達によくよく聞いてみると、ただ細かな数値をたくさん並べて眺めてるだけというケースも少なくない。必要なくてもコンピュータから数値がたくさん出てくる時代だから仕方ないのかもしれない。
管理と類似する言葉にマネジメント(management)という言葉がある。なぜか日本語では古くから経営管理と訳されている。本来、経営と管理は異なる概念だと思うのだが、なぜか昔からそういうことになっている。
managementの動詞形 manageの語源には「手で扱う,馬をならす」という意味があり、そこから転じて〔…なしで〕うまくやる,どうにかする、なんとか間に合わせる、という意味になっている。
いまでは、管理のサイクル Plan-Do-Check-Action、マネジメント・サイクル Plan-Do-Seeなどが当り前になっているが、手続き論ばかりが幅を利かせると、計画だけでも何十枚、何百枚もの書類が必要になる。それはそれで重要なことであるから否定はしないが、たまには「どうにかする」「うまくやる」といった単純なmanagementがあってもいいだろう。何事も程度問題。適度にやるのが一番である。
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